DIYで,木造平屋を建てる【ベタ基礎編9】生コン打設後の養生方法と期間

DIYで,木造平屋を建てる【ベタ基礎編9】生コン打設後の養生方法と期間 家づくり

生コンを打設した後の、養生作業の紹介です。

コンクリートの養生や、養生期間についても触れておきます。

コンクリート打設後の養生とは、

コンクリートは水分と反応する水和反応によって固まっていきます。

この水和反応を滞りなく進めるために、養生が必要なのだと、理解しています。

生コンを流し込んだ後に、

夏場の高温による急激な乾燥で、表面の水分が極端に失われてしまうと、クラックなどの原因になるかもしれません。

冬場の低温で、水和反応に必要な温度を確保できなければ、コンクリートの品質は低下するかもしれません。

この品質低下を防ぐため、シートや養生マットを被せるなどして養生します。

気温の高い夏場は、シートなどで覆ったりする封かん養生、

養生マットや水を張ったりして、急激な乾燥を防ぎ、コンクリートの水和反応を促進する湿潤養生。

気温の低い冬場は、養生マットや断熱材で表面を覆い封かん養生で、

コンクリートが固まるときの熱を利用して品質低下を防ぎます。

また、凍結が予想される極端な低温になる真冬の場合、

別途にヒーターや、練炭などの熱源を用意して温める必要があります。

打設後ある程度固まる前に凍結したりしたコンクリートは、

スカスカとなって表面がきちんと固まっていない状態になります。

こうなると、コンクリート品質は極端に落ちます。

私の地域では、コンクリートが「しみた」と言って嫌われてます。

たぶん方言です。

別途、熱源を用意する場合も、以前

「冬場、練炭を焚いているシートの中で作業していて、気分が悪くなったことがある。」

と、左官さんに聞いたことがあります。

このような状況は、一つ間違えば、大きな事故に繋がります。

安全確保には、十分に気を配る必要があります。

専門家のリンクを参照してください

コンクリートの養生方法をプロが全種類解説・・・様々な養生方法が紹介されてます。

コンクリート打設後の養生期間は、

養生期間や養生方法ついては、季節によって異なります。

気温の低い冬場のほうが養生期間は長く、作業工程も多いと思います。

以下、公共建築工事標準仕様書から、抜粋して編集したものになります。

“ 7節 養生

(1) コンクリートを寒気から保護し、打込み後5日間以上は、コンクリート温度を2℃以上に保 つ。

ただし、早強ポルトランドセメントの場合は、3日間以上、コンクリート温度を2℃以上 に保つ。

(2) コンクリート打込み後、初期凍害を受けるおそれのある場合は、以下による初期養生を行 う。

初期養生の方法は、打ち込んだコンクリートの全ての部分について、その温度が2℃以下 にならない方法とし、次による。

  • コンクリートの打込み後、直ちに露出面をシート等の適切な材料で隙間なく覆う。
  •  気温が一時的にでも0℃以下になると予想される場合は、コンクリート露出面及び開口 部をシート等の適切な材料で隙間なく覆う。
  • 気温が数日にわたり0℃以下になると予想される場合又は一時的にでも-10℃以下に なると予想される場合は、構造物全体をシート、合板等の適切な材料で覆い、構造物の内 外部を所定の温度に保つように採暖する。

(3) コンクリート打込み後、セメントの水和熱により部材断面の中心部温度が外気温より 25℃以 上高くなるおそれがある場合は、温度応力による悪影響が生じないよう適切に 養生を行う。 ”

ポイントは、適切な養生によって、気温が低い時期は、コンクリート温度を2℃以上に保つこと、

気温が高い時期には、コンクリートの中心部温度が外気温より 25℃以上にならないようにすること、と言えるのではないでしょうか。

公共建築工事標準仕様書・・・引用元の公共建築工事標準仕様書です。こちらの7節 養生の部分を引用して編集してあります。PDFが開きます。

養生期間は、よく、中5日(間に5日間養生する)などと言われることがあります。

コンクリートが既定の強度になるまでは1ヶ月くらいかかるそうですが、

中5日は、次の型枠作業に入るまでの期間で、型枠作業するには問題ない強度になっていることを示すものです。

これは、現場監督さんの判断によるところもあると思います。

一般的な建物の場合、平均気温が10℃以上20℃未満の場合は6日以上、

20℃以上の場合は4日以上経過すれば型枠を取り外しても良いそうです。

コンクリート打設後の養生をしました

私の場合は、スラブ打設後ブルーシートをかけて10~14日くらい養生期間を設けました。

ベタ基礎をつくる際、何度か生コン打設を行っていますが、

まとめて紹介しておきます。

ベタ基礎スラブ打ち込みの翌日、シートをめくって覗いてみると、

ムワッと熱風がきました。

外気温に加えて水和反応による熱もあると感じました。

その後、雨が降り出したので急いでシートを外しました。

打設後の雨は、恵みの雨

打ち込み最中の雨は、ガッカリですが、

打設後の雨は、恵みの雨です。

シートをかけて養生する様子

立ち上がり打設後も同様にシートをかけました。

このあと暫く留守にしていたので、10日位このままでした。

シートを外すと、セルフレベリングモルタル部分は結構クラックが入っていました。

失敗を生かそうと、次に打設した雑コンの排水ピット打設後には、水を張って養生してみました。

写真では分かりづらいですが、木枠の間に水を入れてあります。

そのあとに打設した、雑コンの浴室床面では、

「おさえ」の途中から雨が降ってきて、急いでシートをかぶせて養生しました。

こちらは、ガッカリの雨です。

おわりに一言

最後まで読んでいただきありがとうございます。

コンクリートの養生は、実はとても大切な工程です。

特に、氷点下になる冬の時期や、猛暑日と呼ばれる真夏の時期は、

養生のやり方次第で、コンクリートの品質を大きく落としかねません。

コンクリート打設のスケジュール調整ができるなら、できれば避けたい時期です。

生コン打設時の気温とか、雨とか、

外仕事というのは、ほんとうに季節や天気に左右されますね。

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