
DIYで行った屋起こし作業と金物じまいの紹介です。
あわせて、仮筋交い、火打ち梁、接続金物、などの構造材をシッカリと固定するものについても触れておきます。
屋起こし とは、
屋起こし(家起こし)とは、建物がキレイに垂直に立つように調整する作業です。
当たり前のことになりますが、建物は垂直(建ち)、水平(陸)が、キチンと合わせてあります。
構造材をただ組んだだけでは、斜めになっている部分があるかもしれません。
これを、下げ振りなど使ってを修正します。
それから、仮筋交いなどで固定していく作業になります。
下げ振りとは、
下げ振りとは、建ち(垂直)を見るための道具です。
こんなヤツです。
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下げ振りの仕組みは、シンプルです。
まず下げ振りの糸の先に付いたオモリを、柱の高いところから垂らします。
重しの付いた糸は万有引力の法則に従って、常に垂直になっています。
そこで、柱と糸が平行になれば柱も垂直になる。
というスンポウです。
具体的には糸の先に付いたオモリの指す距離を見てます。
それではまず、柱に本体を付けて、、

本体の針を柱に突き刺します。
できるだけ高いところがよいです。(下写真赤丸)

で、下に垂らしたオモリで距離を測ります。

ただ、このオモリ、風が吹くとユラユラ揺れます。
手で静かに止めたり、少し回転させたりしてみます。
この下げ振りは出が50mmなので、オモリが差す数字も50mmを狙います。
揺れが止まるのを、辛抱強く待ちます。
、、、ムムム

ピッタリ合ったときは結構うれしいです。
こんな感じで使います。
今回、使った下げ振りです。
ちなみに、大工さんは、風の影響を受けないフード付きの立派な下げ振りを持ってます。
ユラユラが気になる方は、こちらが確実でよいと思います。
ただ、このような場面でしか使わない道具なので、リースなどできれば、そちらがよいかもしれません。
仮筋交いとは、
仮筋交いとは、建物の構造材がガッチリするまでの間、仮に固定するための筋交いということですね。
通常、柱に対して三角形(トラス)を組むように付けます。
そして、本筋交いと呼ばれる本来の筋交いなどが入るまで、仮設材として建物全体がシッカリとしてくるまで頑張ってもらいます。
役目が終わると外します。
一般的なサイズは、30×105mmの板材や、45×90mmの角材など、いずれも4Mくらいの長さが使いやすいと言われています。

仮筋交いを付けたところ。(上写真 赤線)
このように、柱を挟んで大きな三角形にすることで固定します。
私の場合は、30×105mm前後で4Mくらいの板材を使いました。
手持ちの板材を使ったのでサイズはバラバラです。
火打ち梁とは、
火打ち梁とは、梁、桁など横架材の横向きの歪みを防止するための梁になります。
こちらも、横架材に対して三角形(トラス)を組むように付けます。
でも、こちらは仮設材ではありません。
後々まで、シッカリと頑張ってもらいます。
通常、屋根裏に隠れることが多いですが、デザインとして見せる場合もあります。
いろんな建物の天井のスミ付近を注意していると、どこかに見つかるかもしれません。
一般的なサイズは90×90mmの角材などが多いと思います。
金属製の火打ち梁もあります。
写真のような木製の火打ち梁は、両端がボルト引きしてあります。

ちなみに、土台に付ける場合もあり、その場合火打ち土台と、呼び名が変わります。
私の場合は、90mm角の火打ち梁をプレカットでお願いしました。
設置位置は、設計士の友人のアドバイスで少し変更してあります。
また、火打ち土台は、プレカット業者さんに必要ないとアドバイスを頂き、付けてません。
DIYで、屋起こしをしました
DIYで行った屋起こし作業の紹介です。
柱を垂直になるように調整して、仮筋交いで固定していきました。
仮筋交いを付けました
仮筋交いを付けて、建ち(垂直)の微調整をしていきます。
「仮筋交いを入れる前は結構グラグラしますよ。」
と、プレカット業者さんから聞いていたのですが、
思ったよりシッカリした感じでした。
手で押したり引いたりしたぐらいでは、動きません。
屋起こし専用道具もありますが、今後使う予定もないので、何かで代用出来ないかと考えていました。
そこで、パイプクランプ(下写真赤丸)を使ってみたら、いい感じで押したり引いたりできました。
赤枠の柱の建ちを見ています。

余談ですが、この場所は、地縄張りの時に最初に基準の大矩を出したところで、全ての作業の起点にしています。
別に、こうしなければならない、というわけではないと思うのですが、、
ゲン担ぎ、ですね。
さて、建ちを修正していきます。
先に仮筋交いの柱側だけ固定して、クランプで調整して垂直になったところで土台部分に固定する、といった感じで進めていきました。
構造用合板を外側に付けるので、仮筋交いは内側に付けていきます。
まず、柱に下げ振りを付けて柱側だけ固定、仮筋交いにパイプクランプを付けます。

そして、下げ振りを見ながら、パイプクランプで押し上げていきます。(上写真)
押し上げた場合は、柱の頭が奥に行くことになるので、重りの指し示す寸法は柱側に(小さく)なります。
つまり、今はクランプ側に少し傾いている、ってことですね。
ジワジワ調整しては、下げ振りで確認。
そのくり返しで、目盛り50mmを目指します。
下の写真は、同じ様な感じで逆パターンになります。

こちらは、柱の頭をクランプ側に引き寄せます。
さっきとは逆の要領で、目盛り50mmを目指します。
このパイプクランプは、クランプ部分を外して入れ替えることで、押したり引いたりできるので便利です。

こんな感じで、垂直を修整していきました。
柱の2面を合わせると、真っ直ぐになります。
この作業を、角(出隅)部分と途中に何カ所か行いました。
私は素人なので万全を期すため、レーザー墨出し器も併用して、ダブルチェックしました。
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上写真は、柱のへりにレーザービームを当てたところです。
チョット見にくいですね。
実際にチェックする時は、受光器を使ってます。
黄昏時になると、もっとハッキリとラインが見えますが、今度は写真として分かり難い感じになりました。
火打ち梁を付けました
今回、プレカットで依頼した火打ち梁です。

火打ち梁は、すべて同じかたちなので番付はありません。
全部で28本あります。
両端にボルトを通すための穴が空いてます。(上写真赤丸)
で、梁や桁のほうも加工してあります。

このミゾに、はめ込んでいきます。(下写真 赤枠)

あとは、写真赤丸の穴にボルトを通して締め上げるだけです。
通す場所によってボルトの長さが違ったりするので、気を付けます。

矢印の部分にボルトが入ってます。

これといって、ハマりにくいところは、ありませんでした。

片持ち梁のトンガリ部分は、こんな感じです。
屋起こし完了
片持ち梁の部分は、下から支えを入れておくことにしました。
作業した中で下がる感じではありませんでしたが、念のため。
受けになる場所を用意して、、

つっかえ棒を入れときます。(下写真赤枠)

これで、屋起こし作業は完了です。

写真手前が、三角形になっているからでしょうか。
仮筋交いを入れる前から、シッカリとした感じでした。

このまま、屋根じまい、外壁が終わるまで頑張ってもらいます。
接合金物とは、
接合金物は、柱、梁、土台など建物の構造材の接続部分を補強するためにに取り付けます。
具体的には、2000年に示された「建設省告示1460号」にて、規定されてます。
接合金物には、それぞれ、(い)<(ろ)<(は)~と強度のグレードがあり、適材適所で使います。
いろいろと細かく規定されているので、下記リンクを参照してください。
建設省告示1460号・・・「木造の継手及び仕口の構造方法を定める件」国土交通省の原文です(PDF)読みにくいです、、
木造住宅建築確認申請用等の構造詳細標準図・・・(公財)日本住宅・木材技術センターによる解説(PDF)図解があるので、わかりやすいです。
130 建築基準法 施工例 – 131 告示 平12建第1460号・・・分かりやすく書いてあり、計算式なども載ってます。
接合金物の種類
接合金物は、いろんなものがあるので、どれがよいか迷いましたが、
とりあえずZマークを選んでおけば、間違いないと思います。

写真赤枠・・(公財)日本住宅・木材技術センターが承認したZ金物規格(Zマーク)です。
他にも同等認定(Dマーク)、性能認定(Sマーク)などがあります。
接合金物の種類です。
- かすがい・・・束や柱と横架材を接続する部分に使います。
- ホールダウン金物(引き寄せ金物)・・・柱の上下に取り付けて、土台や梁のほぞから抜け防止。
- 羽子板金物(羽子板ボルト)・・・梁の両部に取り付けて、ほぞから抜け防止。
- 筋交い金物・・・筋交いと柱をシッカリと固定。
- 短冊金物(平金物)・・・梁や柱の接合部を、バッチリと固定。
- かど金物・・・コーナー部分に取り付けて、柱と土台、梁などをキチンと固定。
私の使った金物は、これから写真付きで紹介します。
DIYで,接合金物を付けました
DIYで行った接合金物取付の紹介です。
私の場合は、鈍角になった壁面部分の柱や横架材が、在来工法のほぞ組みになっています。
その部分のみ、金物で補強しました。
外壁部分の柱の上下接合部には、短期基準引張耐力10kNを目安に金物を付けました。
この短期基準引張耐力、やたらと長い漢字が並んでいて、よく分からないのですが、
金物メーカーのカタログなどに書かれているものです。
たぶん、地震など短い時間の力に対して、これだけ引っ張ることで抜けないようにガンバってますよ。
という事ではないかと理解してます。
金物ごとに告示1460号第2号の(い)(ろ)などと合わせて書いてます。
(い)(ろ)(は)の参考に、どうぞ。
かすがい を付けました
かすがい です。
束や柱と横架材の接続部分に使います。
引張耐力は、それ程ありません。
強固な接続をしたいときは、別な金物を使うとよいかと。

母屋を小屋束と固定するのに使いました。
棟上げの時には母屋や棟木と小屋束を繋ぐのに、垂木用ビスを使いました。
「かすがいも、一応付けとくかな」と、後日付け足したものです。(下写真赤丸)
棟木には平金物を使っています。(写真奥)

今回使った金物は、1460号第2号(い)該当品「オメガー フラットかすがい2」です。
短期基準接合引張耐力は、2.3kNです。
羽子板金物(羽子板ボルト)を付けました
羽子板金物(羽子板ボルト)です。
通常、ビス止めするのは片方ですが、
両方ビス止めにして軒桁の補強に使いました。

付けたところです。
ここ、梁架けの時、仕口の順番間違えたところですね。

今回使った金物は、1460号第2号(に)該当品「タナカ ビス止羽子板 匠」です。
短期基準接合引張耐力は、8.0kNです。
かど金物を付けました
プレカット在来工法部分の隅柱には、「フリーダムコーナーF-C10」を付けてあります。
こちらは1460号第2号(へ)対応品です。
短期基準接合引張耐力は、隅柱で10.6kNです。
隅柱なので、さらに付け足してみました。
こちらは筋交い金物ですが、かど金物として使いました。

付ける向きで使うビスが違うので、間違えないように、本数と色で見分けがつくようになってました。
こんな感じで付けました。
上記、「に1」のところです。

ここは本来ならホールダウン金物(引き寄せ金物)で、基礎から柱を引っ張るところですが、M16アンカーは付けなかったので、金物補強のみです。

こちらは柱の上です。羽子板金物が上にチラッと見えます。
合板ついてるので違和感ありますね。
写真、忘れて後日撮ったものです。
こちらは、1460号第1号(ニ)該当品「カナイ フリーダム45 プレート」になります。
小さめのかど金物です。場所別に2種類、用意しました。

写真左側は、1460号第2号(は)該当品「BXカネシン・リブコーナー」です。
短期基準接合引張耐力は、隅柱で6.5kNです。
プレカット業者さんもよく使ったりする、と言ってました。
写真右側は、「BXカネシン スマートコーナー 」1460号第2号(ろ)対応品です。
短期基準接合引張耐力は、4.2kNです。
強度が低い分、使用するビスの長さと本数が少ないです。
窓台などの補強に使いました。
チョコチョコ付けたので、どこかの写真に紛れ込んでると思います。
短冊金物(平金物)を付けました
接続金物は、付ける金物によって使用するビスの長さや太さが決まっています。
よって、専用のビスも付属していることが、ほとんどです。
私が使った短冊金物(平金物)は、こんなやつです。

ほぞ継ぎの柱と土台、梁の継ぎ部分に取り付けました。

こちらの金物は、上から構造用合板を張れる、ということで、表側に使いました。
棟木やケラバ部分にも付けました。
こちらは、1460号第2号(へ)該当品「タナカ オメガプレートSD 10KN」です。
短期基準接合引張耐力は、10.8kNです。
金物じまい完了
ほぞ継ぎ部分などを補強したら完了です。

在来工法のプレカット材は、接合部をいろいろな金物で補強します。
この一連の作業を「金物じまい」と呼びます。
ちなみに、プレカット金物工法では、この「金物じまい」ほとんど必要ありません。
もともと金物で接合してますからね、、
金物じまいされている、と言ったほうがよいのかも。
材料の欠損部分も少なく、後から金物を付ける手間も無いのがプレカット金物工法(ピン工法)のメリットと言えますね。
おわりに一言
最後まで読んでいただきありがとうございます。
記事に出てくる仮筋交いは、手持ちの板材を使いました。
型枠のところでも出てきていた、この手持ちの木材。
今回のオマケは、なぜ手元にいろいろな木材があるのか、という話です。
普通、家に余った木材なんてないですよね。
耳栓の記事で触れていますが、以前、薪ストーブや薪風呂に使うためにパレットをもらっていました。
トラックで運んで来てもらうのですが、時折、未使用の木材なども混ざってました。
返品、余り、理由は様々ですが、倉庫に保管しておくには邪魔になるので
「よければ、使って」
といった感じで、持ってきてくれるんです。
パレットの処分費用を考えると、十分おつりがくると思うので、私も遠慮なく頂きました。
そうやって、少しずつ溜まった木材や、
「あんた、家つくるんだって?解体で出てきた柱やけどいる?」
とか、
「うちに、こんなんあるんやけど、使うかい?」
など、
そんな話が舞い込むたびに頂いてきた木材たちです。
その時々は、少しの量だったりしますが、
そうこうしながら10年間、それなりの量になりました。

私は、10年以上前から「自分で家を建てる」という事を公言していました。
そのことを覚えていて、声をかけてもらったりしたものです。
「 DIYで,ゼロからはじめる家づくり 」
昨日、今日に思いつきでやっているわけではありません。
それなりに、覚悟してやっているつもりです。
「覚悟」と書くと仰々しいですね。
ただ、私のやることに理解ある家族と、手を差し伸べてくれる友人や知人の皆さんのおかげで、今があり、それらを巻き込む覚悟、という意味です。
ともあれ、この資材はそのオマケだと思ってます。
大切に使わせていただきます。
ほんとうに、感謝、感謝です。








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