型枠の下になる部分に、捨てコン(捨てコンクリート)を設置する作業の紹介です。
今回は手練りしたので、コンクリートの材料や配合、手練りについても触れておきます。
捨てコンとは、
捨てコン(捨てコンクリート)とは、基礎部分を根切りした(掘り下げた)ところに砕石を敷き込み、その上に敷きならすコンクリートのことです。
水平面をしっかりとさせて、型枠の墨出し(ライン出し)をして、
型枠の足元を固定したり、と、この後の型枠作業にとって大切な役割があります。
一般的には、型枠を組んでいく部分の下に、5㎝位の厚さで、敷設することがおおいと思います。
施工業者によっては、基礎全体を覆うように敷設するところもあるようです。
一般的には、ミキサー車で持ってきて、必要な個所にひろげて、左官さんに仕上げてもらう、といった感じの流れになると思います。
強度はそれほど求められないと思います。
詳しくは、専門家のサイトを参考にされてください。
捨てコンクリートとは!?目的や打ち方を解説・・捨てコンがどういった役割のものか分かります。
墨出しとは、
墨出しは、図面上の基準となる線を現場に原寸大に投影する作業で、非常に重要で正確さを求められます。
基準となる点をだして、墨壺などでラインを引いていきます。
通常、この段階では水平になった捨てコン上に、型枠を組むための墨があると思います。
詳しくは、専門家のサイトを参考にされてください。
墨出しとは?建設にかかわるなら知っておきたい用語・・・たくさんの墨出し工程や、墨打ちされた位置によって、いろいろな名称があるのがわかります。
コンクリートとは、
コンクリートは、型にあわせて自由な造形が可能で、不燃で、腐ったりもしないため、
土木・建築はもとより、身の回りのいろいろなところで使われています。
固まる前のコンクリートは、生コン(生コンクリート)と呼ばれます。
その材料は、水、セメント、砂(細骨材)、砂利(粗骨材)です。
( 写真左・砂利 ペットボトル・水 写真右 一輪車中・砂 袋・セメント 計量用に体重計 )
ミキサー車で持ってくる生コンも、基本的には同じ材料 (添加剤などが入っている場合があります) です。
型枠に流し込んで建造物に用いたり、少量なら、手作業でつくることもできます。
材料も、ホームセンターなどで売っています。
あと、コンクリートは強アルカリ性なので、作業する時はゴム手袋などを忘れずに、手が荒れます。
素手で、触らないでください。
目に入ったりした場合も、すぐに洗い流してください。
リンクを置いておきます。
コンクリートとは・・・様々な種類のコンクリートを紹介しています
捨てコンを敷設しました
型枠の下になる部分に、捨てコン(捨てコンクリート)を設置します。
私の場合は、根切りをせずに基礎の両脇をコンクリートの土間部分(平面部分)に乗せるように敷設するので、捨てコンを設置する部分はそれほどありません。
今回は、量的にも少なかったので、手練りしてみました。
コンクリートの手練りとは、
コンクリートの手練りとは、文字通り、材料を手作業で混ぜ合わせて生コンをつくることです。
使用する量が少ない場合、手作業で行うことがあります。
(そもそも、ミキサー車にも最低積載量があり、それよりも少ない量の生コンは持って来てくれません。
私が頼んだ生コン会社では、最低積載量0.5立米でした)
DIYの場合も、こちらではないかと思います。
生コン手練りの作業自体はシンプルです。
材料(水、セメント、砂、砂利)を用意して、容器(トロ舟など)で混ぜるだけです。
容器の代わりに、電動コンクリートミキサーを使ったりもします。
配合比の一例です
- 水 ・・・ 配合比:1.5~1.8
- セメント ・・・ 配合比:1
- 砂(細骨材) ・・・ 配合比:3
- 砂利(粗骨材) ・・・ 配合比:3
少し違いますが、セメントの袋などにも記載されています(写真)
捨てコンクリートを手練りしました
丁張り、砕石の敷き均し、転圧(捨てコンの予定位置も、転圧してあります)ができたので、捨てコンを敷設していきます。
厚みがそれほどないので、枠も、敷設するわきに板を添えて、重いもので押さえるくらいです。
板は、棒でつついてグラグラしないようであれば、大丈夫だと思います。
捨てコンの幅は、基礎内側から、外周のライン+型枠の厚み+数センチ余裕、といった感じで考えました。
後で型枠がしっかりと据え付けできるように、水糸を張って、枠のおさまりを確認しておきます。
また、地盤面(現状GL)に沿って敷設するので、水平にならない部分もあります。
通常は必ず水平(レベル)になるように敷設します。
捨てコンは、それほど強度を必要としたものではありませんが、きちんと計量してコンクリート練りでやります。
今回は、以下の分量でやってみました。
- 水 ・・・ 4kg 比率:1
- セメント ・・・ 6kg 比率:1.5
- 砂(細骨材) ・・・ 16kg 比率:4
- 砂利(粗骨材) ・・・ 20kg 比率:5
コテで撫でにくいときは、砂利を少しだけ減らしたりしました。
まず、トロ舟(プラスチックの箱)に、砂とセメントを先に入れて空練りします。
水を入れずに混ぜることを空練りと呼び、
カキ板や練りクワなどで切るように混ぜていくと、全体の色が均等なグレーになっていきます。
(写真 セメントと砂をトロ舟に入れたところ)
次に、様子を見ながら、少しずつ、水を加えては混ぜる、加えては混ぜる、と繰り返していきます。
空練りしたものにくぼみをつくって、水を入れるとやり易いです。
水を一気に入れると、やわらかくなり過ぎたりします。
わりと急に、やわらかくなるタイミングになるので、水の加え方には気を付けます。
全体に混ぜて、バシャバシャした感じがするようでしたら、水が多すぎます。
私は、一度モルタルの状態にしてから、少しずつ砂利を入れていきます。
水は計量した分を全部使わずに、少しずつ混ぜて、「丁度よい硬さ」になったらやめます。
骨材が、水分を含んでいる場合があるので、水は残るくらいが丁度よいと思います。
(写真 砂利までいれて混ぜ終わったところ)
練り終わったら、枠を付けた部分に入れていきます。
棒でつついたりしながら、隙間なく隅々まで充填されるようにします。
(写真 埋設配管の部分も埋めておきました)
(写真右 金コテ トロ舟と角スコップ、カキ板)
ある程度厚みを揃えたら、後の型枠を建て込み易いように、平らにコテで均していきます。
写真では、金コテが写っていますが、そこまできれいに仕上げる必要はないので、コテはなんでもよいと思います。
むしろ、板とかのほうが平らにしやすいかもしれません。
ここで、水分が多すぎるとうまく撫でられないので、道具を洗ったりして、少し待ってからやってみたりします。
(写真 一度にはできないので、何回かにわけて行いました。
黄色の水糸が基礎外周ラインです)
表面を、平らにしたらOKですが、もう一つ大事な作業があります。
それは、道具一式を洗うことです。
コンクリートは、道具などについたまま固まると、取り除くのが大変です。
固まる前に洗うと、楽にきれいにできます。
コンクリートを手練りする場合、使いきれる量だけ練るのが基本です。
自分ができる範囲を考えるとき、作業工程の中に道具一式を洗うことを、入れておくとよいと思います。
私は、コテで均す前に道具はだいたい洗うようにしています。
特に気温の高い時は、すぐに固まってしまって洗うのが大変です。
意外と忘れがちなことなので、気に留めておくと作業しやすいと思います。
詳しくは、専門家のサイトを参考にされてください。
失敗しない!コンクリートの作り方とは?材料の割合と練り混ぜ方・・コンクリートの練り方が、分かりやすく解説されてあります。
リンクで引用したサイトの、砂に水を含ませてからやる、という、やり方とは違いますが、私はこちらのほうがやり易いです。
おわりに一言
最後まで読んでいただきありがとうございます。
コンクリート打設の際、スランプ試験というのがあります。
ひっくり返してお皿にのせるプリンのように、ラッパ状の筒からコンクリートの塊をだして、一定時間のあと、どれくらい崩れるか調べるものです。
型崩れの度合いによって、コンクリートの柔らかさを調べます。
DIYなどで、はじめてコンクリートに触るという方には、
「丁度よい硬さ」というのは、なかなか、わかりにくいと思います。
料理のようにレシピ通りにやっても、
材料は同じでも仕上がりが違う、
といった感じのことになったりします。
上手に練り上げるコツは、水加減だと思っています。
水加減は、強度に関係してくるので、できるだけ少なめのほうが強度はあがります。
ただ、水が少なすぎても、均すのが難しくなります。
この辺のどこかに「丁度よい硬さ」は、あると思います。
コンクリート配合から、砂利(粗骨材)を抜いたものは、モルタルと呼ばれ、手練りでつくる場面はこちらのほうが、多いかもしれません。
以前、『 モルタルの「丁度よい硬さ」は、練ったものを手で団子状に握って、指で突いてみると、団子が3つに割れるくらいが丁度良い。 』
と、なんだか難しい例えで、左官さんに聞いたことがあります。
コンクリートの場合は、もう少し柔らか目でしょうか。
たぶん、流し込むという言葉から、ご想像しているものよりは、ねっとりと硬めのイメージだと思います。
何回かやってみると、感じがつかめてくると思います。
見聞きするのと、実際にやってみるのでは、自分の中に残るものが違います。
やってみる機会のある方は、是非、自分なりの「丁度よい硬さ」を手に入れてください。
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