基礎部分の位置取り(丁張り)ができたので、砕石を敷きこんで転圧する作業の紹介です。
あわせて、砕石や転圧、埋設配管についても触れておきます。
砕石を敷きならしました
図面で指定された高さに水平に砕石を敷きこんでいきます。
転圧して固めることで、建物の重さを均等にしっかりと受けとめる地盤をつくります。
その上に防湿シートを被せるのが一般的になると思います。
砕石とは
砕石とは、文字通り大きな石を砕いた石になります。
人工的につくられた物なので、天然の砂利などとは、区別されて呼ばれています。
粒子の大きさや、砂の混じったもの、産廃物を細かくしたもの、など、いろいろと分類されて名前がついています。
例えば、
「 RC 40 」
これは、今回私が頼んだものになります。
RC は、再生砕石(リサイクル クラッシャーラン)を表しています。
再生砕石(再生クラッシャーラン)は、コンクリート産廃物を破砕機(クラッシャー)で、
粉砕して細かくしたものです。
産廃のリサイクルという観点から、国も推奨しています。
ほかにも、山からの岩石をそのまま粉砕した C 、
サイズをそろえた単粒砕石を示す S 、
ふるいにかけて粒度調整した砕石を指す M 、
など、頭文字で区別できるようになっています。
40 は、砕石の最大直径のことで、0~40㎜、細かい粒子から、最大40㎜の大きさの砕石も混じっています、という意味です。
細かい粒子が混じってないと、後で転圧した時に締まっていかないので、基礎などに使用する場合は、こちらを使います。
粒度調整した砕石 M 40 もしくは RM 40 などのほうが、もっと締まっていくと思います。
よく締まるので、道路の路盤などに使用されているそうです。
一般的な住宅基礎では、C 40 もしくは RC 40 くらいで、十分だと思います。
私の場合は、値段が少し安かったので RC 40 のほうにしました。
砕石のサイズを均一に揃えた、単粒度砕石というものもあります。
こちらは、転圧してもあまり締まっていきません。
4号砕石 S 30 (20-40㎜)などと、4号もしくはS30と表されます。
100~200㎜程度の径の大きなものは、割栗石と呼ばれて、基礎の根切りした部分に敷きこむことがあるようです。
(私は、割栗石の敷きこみは行っていません)
砂のような細かい粒子が混ざっていないので、アスファルトやコンクリートの粗骨材にする場合は、こちらです。
他にも、防草目的として庭に敷きならしたり、水はけをよくしたい場所に、雨水浸透施設(トレンチ)として敷きこんだりします。
専門家のリンクを参考にされてください。
砕石の違い【単粒度・再生砕石・C‐40・RC-40・M‐30】などの説明 価格差はどのくらい?・・・今回使ったRC40についても触れてあります。
砕石を敷きならしました
砕石はRC40(0~40㎜の再生クラッシャーラン)を使いました。
通常は、根切りした(掘り込んだ)部分も含めて基礎全体に、砕石を敷きならします。
私の場合は、根切りをしていないので、ダンプでそのまま予定地中央に搬入します。
積載量一杯の10tダンプのわだちが、ほとんど下がっていません。
地盤が、締まっている証拠です。
高さをみながら、所定の場所に重機や、トンボ(レーキ)、かき板などで広げていきます。
ある程度の形ができたら、重機で何度も踏み固めていきました。
途中途中で、水糸を張って高さを見ながら、トンボ(レーキ)、かき板などで整えていきました。
砕石を転圧したあとの高さが意図した高さになるように、何センチか高い位置で
揃えていきます。
地盤面は転圧機をかけても一定以上は下がりません。
何度もかければその場所が低くなる、といったものではないので、この敷き均しが重要です。
この時点で、同じ高さで均一に広がっている必要があります。
転圧後の高さを予想するのは難しかったです。
専門家のリンクを置いておきます。
基礎砕石の施工のポイント・・・転圧後の高さの予想があります。場数を踏んだ経験者は、これくらい下がるとか分かったりします。すごいですね。
高さを揃えて、埋設管を設置しておきました。
砕石を転圧しました
転圧とは
転圧とは、砕石、土などの上から力を加えて、締め固めることです。
狭いところは手作業で、広いところは機械を用いるのが一般的かと思います。
手作業の場合、先端に平たいものがついている長い棒などで、バンバン土などを叩いていく感じになると思います。
ちょっとしたDIYだと、こちらのほうになるかもしれません。
機械の場合は、プレート、ランマー、ロードローラーなどなど、手で動かすものから乗って動かすものまでいろいろとあります。
今回使用した、プレート(プレートコンパクター)です。エンジンで動きます。
転圧は、機械の重さと振動で行っていきます。
リースで、借りられます。結構重いので、機械の積み下ろしはたいへんかもしれません。
リンクを置いておきます。
転圧とは?1分でわかる意味、締固めとの違い、ローラー、ランマ―、砕石や砂との関係・・・転圧について、解説されています。
転圧に使用する機械の特徴。知っておきたい作業中の注意点・・・転圧に用いる機械が紹介されています。
砕石を転圧しました
私の場合は、重機で何度も踏み固めたのち、レーキなどで均して、高さがそろったらプレートを使いました。
プレートは、エンジンをかけるとブーンと振動しながら勝手に前に進んでいきます。
これを、まっすぐに行くように支えて機械と一緒に進んでいく感じで、あまり力はいりません。
ただ、斜めになっている部分は機械が重いので支えるのが難しかったです。
ひと通り転圧したら、ところどころ高さを測って確認していきます。
必要があれば、修正しておきます。
埋設配管用のさや管埋設をしました
埋設管とは
埋設管とは、文字通り地中に埋設する管のことで、電気、水道、ガス、など生活に必要なものをインフラから引き込むのに使います。
地中に埋め込むので、外観を損ねません。
埋設しないものは、露出配管と呼びます。
インフラとしての埋設配管もありますが、ここでは住宅基礎部分に引き込む埋設配管のことです。
さや管(引き込みの通り道にする管)を通しておくと、後で管の入れ替え等がやり易いです。
管を埋め殺す(そのまま埋める)と、何かトラブルになった時に大変です。
何か特別な理由がない限り、埋め殺し配管は、やめたほうがよいと思います。
施工するとき、メンテナンスのことも考えておくことは大切です。
リンクを置いておきます。
【簡単】基礎貫通スリーブについて理解しましょう。・・・埋め殺しについても説明されてあります。
さや管の埋設をしました
私の場合は、このタイミングで基礎にかかる分の埋設配管をしました。
通常は配筋と同時に、もしくは終わってから基礎スラブ打設前に、基礎貫通スリーブなどを敷設するながれになると思います。
基礎の埋設管には、さや管とセットになった便利な部材もいろいろとあり、便利な分値段もそれなりです。
なので、上水(水道水など)の引き込みは、塩ビ管を使って自作しました。
塩ビ管は、熱を加えると曲げられます。
溶ける一歩手前の状態にするので、お勧めできる方法ではありませんが、今回はこれでいきました。
塩ビ管を、ヒーター(手前に写っているものです)で、温めながら大曲りに曲げていきます。
スラブの部分に出したいので、長めにつくりました。
できたら、管がスムーズに通ることを確認しておきます。
図面で位置を確認して、埋設していきます。
あわせて、電気配線用のサヤ管も敷設します。
また、もともと予定地の下を塩ビの埋設管が通っていたので、それも利用することにしました。
掘り出してから途中で切って、基礎スラブ上に出すようにつなぎ直しました。
防湿シートは敷きませんでした
一般的には、砕石を転圧したあとに、防湿シートを敷き詰めたりします。
私の場合は、ベタ基礎スラブ厚150㎜あるので必要ないと思い、敷きませんでした。
根拠については、専門家のリンクを置いておきます。
基礎の防湿フィルムとは?役割と意外な無意味を解説。欠陥のない基礎工事を目指す!?・・・私も、ベタ基礎については必要ないと思います。
砕石の敷きならし完了
転圧までできたら、ところどころ高さを確認してみます。
重機で何度も踏んだので、思ったより下がりませんでした。
高さが違う場合は、修正して、敷きならし完了です。
おわりに一言
最後まで読んでいただきありがとうございます。
砕石場というのをご存知の方もいらっしゃるとおもいます。
私が砕石を積みに行ったことのある所は、発破(爆薬)により山を崩していて、
そのたびに砕石場全体に、サイレンと共にアナウンスが流れていました。
独特の雰囲気と緊張感のあるところでした。
話は変わりますが、
今回プレートは、知り合いの設備会社の社長から、貸していただきました。
ランマーも使って構わない、と言っていただきましたが、遠慮しました。
プレートはブーンと、おとなしい感じですが、ランマーはバタバタと、かなり暴れん坊な感じです。
一人作業では結構たいへんかもしれません。
ただ、プレートよりランマーのほうが締まります。
この方(設備会社の社長)には、コンクリート打設のアドバイスとか、
クレーンオペの方を紹介してもらったり など、お世話になっています。
このような方に出会えて、私は幸運です。
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